遺跡馬鹿  紹興・南京は古跡だらけ:浙江省博物館(之江館区)


■紹興・南京は古跡だらけ
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浙江省博物館(之江館区)


この浙江省博物館の注目遺跡は、杭州の「良渚古城遺跡」や、寧波近くの「河姆渡遺跡」などです。
その他、名も知らぬ遺跡との出会いを楽しめます。

杭州東駅から地下鉄で45分と、ちょっと遠いですが無料で見学できるのでおススメです。
ロッカーもあります(地下・無料)。
またロッカーに入らないリュックやスーツケースなども無料で預けることができます。(地下)
入場無料と言っても企画展の充実もすごいです。
2時間くらいは見学に必要です。



★100万年前から1万年くらいまで



地下鉄6号線に乗って、「之江文化中心站」で降ります。
地下道を進み、突き当りが「之江文化中心」ですが、この建物の中には入らず、横にあるエスカレータで地上に出ます。
壁面がボコボコしているデザインの建物が博物館なので、そちらに向かってください。
銀色のイノシシが目印です。




1万年前から人々が稲を栽培していたそうです。
炭化した「もみ殻」が展示されています。
また、もみ殻が混ざったまま焼かれた土器など、貴重な品々の展示が続きます。





米を栽培するだけではなく、酒も造っていたようです。
酒造りに使われた土器が展示されていました。



河姆渡遺跡(かぼといせき)



紀元前5000年頃から紀元前4500年頃にかけて、人々が川に近いところで生活していました。
新石器時代だそうですが、豊かな生活を送っていたようです。
高床式の建物が建てられた跡が残っています。
遺跡から出土した木材ですが、すでにほぞ穴の技術がありました。





博物館の入り口に飾られた銀のイノシシは、この土器がモチーフになっています。
丸い目が可愛いイノシシです。白目がハッキリしています。
また体の中心に描かれた丸は心臓でしょうか。





土器の裏はこんな感じです。
眼も黒く、心臓も黒くなっていて、死んだ様子なのかもしれません。
黒陶、渋いですね。





河姆渡遺跡の入り口に立つ巨石モニュメントの元ネタがこの木片です。
これは容器の蓋で、穴に糸を通し、蝶の羽のようにバタバタと開けたり閉めたりして使っていたのではないかということです。
表面には美しい鳥が2羽、線彫りされています。





こちらは裏面です。
何千年も前の木の蓋が残っていることに驚きです。






良渚古城遺跡(りゃんじゅうこじょういせき)


紀元前3300から2300年に長江下流域で繁栄した遺跡です。
地形図をみると砦があったり、環濠があったりと、規模がすごいです。
新石器時代後期の遺跡です。




ぐるりと城壁に囲まれていたようです。
解説によると、この遺跡の特徴は高度に発達した稲作農業、水路を利用した環濠など代表的な巨大建造物があること。
また原始宗教を信仰し、玉を利用した身分等級制度があったそうです。
これらは5000年前の世界でもっとも輝いていた文明で、早期の国家形態を備えていた。
中華五千年の文明史の聖地である。
…だそうです。





「玉柱形器」です。
反山12号墓から出土しました。
顔が彫られています。
解説によると、表面の風化が激しいそうです。
神人や神獣にまたがっている神人が彫られているそうです。





玉琮(ぎょくそう)です。
今から5300年から4300年前のもので、反山12号墓から出土しました。
中央は丸い穴があり、全体の形は四角という独特な形です。(円角方形)
神人、神獣、鳥が彫られています。
玉琮の中でも最高傑作に位置づけられるそうです。





玉琮の加工手順を紹介した展示です。
大きな石を四角く削り出し、中央の丸穴を開けてから周囲を加工するんですね。






反山12号墓の出土を再現した展示です。
大きな玉がゴロゴロしています。





青瓷(青磁)の展示


青瓷と書いて「せいじ」と読みます。
中国は「青瓷」、日本は「青磁」。



越時代の陶器破片が展示されています。
青っぽい欠片は「越窑秘色(えつようひそく)」と名前がついていました。
秘色と書いて「ひそく」と読みます。





越窑青瓷双系罐(東漢25-220年)
浙江省海寧市東漢墓出土

形が丸くて可愛く感じます。
典型的な成熟した青磁の代表的な逸品だと解説に書いてありました。





越窑黒釉人物龍虎瓶(東漢25-220年)
浙江省寧波氏〇州区烏賊岩山1号墓出土

にごった色彩とトロリと溶けたような人と動物がなんとも不気味な雰囲気。
この禍々しいデザインは一見の価値あり。

清らかなピチピチお肌の青瓷を観た後だと、背中がザワザワしてきます。





越窑秘色です。





(上)越窑青瓷粉盆(五代呉越国907-978年)
(下)越窑青瓷方形委角牙盘(五代呉越国907-978年)

深みのある色で神秘的です。





越窑青瓷八棱瓶(唐618-907年)
唐の時代になると更に緑色が深まります。





龍泉窑青瓷舟形硯滴(元1271-1368年)

硯に水を入れるための道具です。
今までの青瓷とは違い、清らかで透明感があります。





越王句践の子が佩いていた剣。
大人気の展示品です。





はばきの銘文は「越王者旨於賜剣」と象嵌されています。





博物館内で売っていたアイスです。
河姆渡遺跡から出土したイノシシをアイスにしたようです。
値段はちょっと高いですね。(400円くらい)





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