小高い丘を取り囲むように巨石列柱や岩絵が点在する不思議な遺跡。 丘には「聖レミギウス教会 Kirche St.Remigius」が建っていますが、その辺りには住居遺跡などが見つかっているそうです。 頂上には自然石の巨石が転がっています。 その中に人物を描いた、ちょっと面白い石が残されています。 遠目には小さく見えますが意外と広く、背後は急峻で遠景を望めるようベンチなども置いてありました。 小さな村に住むのはケルト人またはエトルリア人の末裔で、彼らは2500年前にこの地にやってきたそうです。 この村ではスイス四番目の公用語「レトロマン語」を話す人たちが住んでいます。 言葉の違いは私には分かりませんでしたが、街で鳴らされる教会の鐘の音は他の地域と違い、壮絶で胸を締め付けるような音の重なりでした。 見学時はドシャブリの雨でしたが、一瞬晴れたタイミングをつかまえトップの写真を撮りました。 もしここを訪問するなら草の枯れた秋がオススメです。 石がよく見えるからです。 【公式サイト】 ムオタ考古学公園公式サイト(ドイツ語) サイトの中に英語のパンフレットをダウンロード出来るページがあります。 ここの観光局にはお世話になりました。 ここでもらえるパンフレット(英語)には遺跡の地図が掲載されているので重宝します。 訪問する際、バス停の名前が分からなかったのでメールしたら丁寧に教えてくれました。 |
遺跡全体像 | 1.巨石直列 2.笑う人の石 3.鏡石 4.太陽と月の方角石 5.十字の石 |
観光案内所の建物 中で資料などもらえます。 絵はがきも売っています。 トイレもあるので使いたい人は場所を聞いてください。 |
案内所の建物の横、細い道を進むと教会の建つ丘に出ます。 | これが聖レミギウス教会です。 |
裏の丘に住居跡があったそうです。 そこから発掘された、長いピンのようなモノの写真がパネルに掲載されていました。 この裏手に「笑う人」や「鏡石」の巨石があります。 |
これが「笑う人」の線刻です。 線が目立つように白い塗料が塗ってありました。 |
丸い円が削り出されている石。 日本で言う「鏡石」のようになっています。 左下に出ている記号のようなモノは現地の案内看板です。 丸い石の表面に小さな穴(窪み)があいていることを示しています。 |
丸い穴と三日月型の彫り物が一本の線でつながれています。 この石は丘の外れにあり、方向から太陽の昇る方角と月の沈む方角を表したかったのではないかと思います。 |
日食をあらわしていると言われる線刻です。 実物を見ても、とても分かりづらかったです。 紀元前1089年12月25日に起こった日食だという説もあり。 |
丘の頂上の様子です。 ここには150〜200人ほどの住人がいたそうです。 |
村の跡から発掘されたのが、この長い「ピン」です。 私は「ピン」という言葉から縫い針のようなモノを想像していました。 魅力的なピンの存在は、この地が古代の人たちにとって大切な意味を持つ場所だということが分かります。 本物はクールのレーティッシュ博物館にあります。 |
頭のアップです。 画像を圧縮してあるため表面がぼけていますが、実物には流動する薄い線が何本も刻まれていて、とても美しいデザインでした。 |
石が2本ならんでいますが、右側の小さい方はV字型をしています。 |
案内板を見ると石の向こうに山があるようですが、曇っていてサッパリ見えませんでした。 |
石が直線に並んでいます。 これらは皆、等間隔に並んでいるそうです。 |
教会の門前に置かれた石に彫られた模様です。 十文字に十文字が刻まれています。 |
弓と月を表してるような線刻があるそうですが、線が薄くて確認しずらいです。白線で強調してみましたが、それでもちょっと分かりずらいです。 |
丘の裏手はこんな風になっていて、遠い山が遠望できます。 この地が聖なる場所として古代の人が重んじてきた理由が、この景色を見れば分かるような気がします。 |
教会の敷地内です。 花が供えられた墓がいくつかあります。 |
クール・バスターミナル 鉄道駅の2階にあります。 チケットは運転手から買います。 まずは途中乗り換えとなる、「Laax GR, Posta」まで買います。 クールから1時間ほどバスに乗ります。 |
「Laax GR, Posta」です。 ここでバスを乗り換えます。 |
Falera, postaのバス停です。 「Laax GR, Posta」から8分程と乗る距離は短いですが起伏が激しいので、この区間を歩こうと思わない方がいいです。 |