スイス・ヌーシャテル湖畔から発掘された遺物を展示するため作られた博物館です。 出土した遺物は地名をとって「ラ・テーヌ期」と呼ばれ、それらを「ラ・テーヌ文化」と呼んでいます。 オーストリアの「ハルシュタット文化」と並び、ケルト民族の文化を表す2大総称となってます。 湖の中から発見された遺物の年代はだいたい紀元500年と比較的新しいです。 この辺りは氷河期の昔から人が住んでいたので、展示されている遺物の内容はとても豊かです。 ここの特徴は時代の新しいモノから古いモノへと展示が並んでいます。 私はとりあえず3階最奥部の古代部屋へ突撃し、逆順に見て回りました。 フランス語とドイツ語の解説ばかりで、英語の解説はありませんでした。 |
入り口の様子です。 雨がザーザー降っていて、撮影に苦労しました。 シンプルな入り口、隣はヨットハーバーになっていて、晴れていれば気持ちの良い景色が広がっていたと思います。 |
展示室の様子。人工の照明を押さえ、自然光をなるべく取り入れるようになっていました。 |
古そうな笛。動物の骨で作られた笛ですが、たぶん古いんだと思います。 |
なめらかな石。 親指の先くらいしかないのですが、とてもなめらかに表面が削ってあります。 |
湖から発見された木製のカヌーです。 とても大きく、厚みはかなり薄くなっています。 |
一緒に発掘された釘です。 |
ひときわ目立っていた石の像です。 顔、あばら骨、手…人間を丸ごと彫り込んであるように見えます。 |
ラテーヌらしい優美な装飾模様。 | 泥に遺跡が埋まっていたため有機物の遺物も多く残っていました。 これは珍しい古代人の草履です。 他にも蓑なども残っていました。 |
紀元前1世紀から8世紀頃がラテーヌ文化繁栄の時期なのですが、その当時に生きていた人たちです。 |
使っていた土器は素朴で、飾り気がまったくないです。 貴金属は美しく作るのに不思議です。 |
これは泥の中に埋まっていた人たちの脳味噌らしいです。 最初なんだか分からなくて参観に来ていた若いお姉ちゃんに英語に翻訳してもらいました。 驚愕の展示物にビックリしてたら、横で翻訳していたおねえちゃんも驚いてました。 スイス恐るべしです! 案内板によると… 【人間の脳】 発見されたラテーヌ文化の頭蓋骨の中にはヨーロッパ最古の人間の脳味噌が含まれていた。 |
美しい細工のピンです。 | 旧石器時代の石器も紹介しておきます。 |
馬車に使われた装飾金具らしいです。 |
【古墳】 復元だと思うのですが、古墳がありました。 古墳といっても高さは低く、あまり特徴はありませんでした。 |
カヌーを停泊させていた港跡です。 |
木で組んだ橋が架けられていました。 頑丈に復元されているので橋を渡って湖に近づくことが出来ます。 |
湖畔の様子 雨がひどくて対岸の様子は分かりませんでした。 湖面は穏やかですが風がちょっときつかったです。 |
埋もれた家屋を復元したモノです。 梯子を上がって内部を観ることが出来ます。 簡単な囲炉裏があったりと、東南アジアに今もある高床式家屋とほとんど同じでした。 |
ここは昔の地表を削りだして表面を見学出来るようにしてありました。 |
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地表の様子です。土器のかけら、石器のかけら、藁ヒモなどなど、色んなモノが埋もれていて、観ていると楽しいです。 火をおこした跡のような煤で汚れた地面もあります。 |
移築されたドルメン。 スイスにもやっぱりドルメンはありました。 |
巨大なメンヒル。表面にはうっすらと彫刻の跡がありました。 |
博物館の外観です。 各窓は研究室になっていて、外から顕微鏡や書籍、剥製など、研究している姿をのぞくことができます。 研究室自体も展示品として開放するところは面白いなと思いました。 | チケット売り場正面です。。右手はおみやげ売り場。 同じフロアにロッカー室もあります。 トイレもキレイでした。 | 喫茶室です。 この日は小さな子供たちがパーティをしていました。 |
ヌシャーテルの駅から海に向かって歩き始めます。 駅は崖の上にあるので、坂道をずんずんと下りることになります。 大きな通りに出るので、バス停にある自動販売機で切符を買い、博物館まで移動します。 バス停から博物館まではかなり距離があるので、歩こうとは思わない方が良いです。 この辺は大学があるため若い子が多くいます。 バスの乗り方が分からなければ英語で質問できます。 博物館のある方向は駅を背にして左側です。 バス停を下りて海に向かって歩き出すと、博物館の看板が出てきます。 |