スタークフォンテン洞窟(Sterkfontein cave)+マロペング博物館


”人類の揺りかご”と呼ばれる地


    平らな平原に見えますが、実はこの下には鍾乳洞が広がっています。
    初期人類がこの地で暮らし、ときどき穴に落ちて死んだりするので、鍾乳洞からは多くの化石が発掘されています。


    【行き方】
    ツアーしかありません。宿で車と運転手を頼みましょう。
    日本からのツアーもあります。団体さんに会いました
    スタークフォンテン洞窟とマロペング博物館は7キロほど離れています。

    まず洞窟の観光です。
    ここはチケット売り場、ミヤゲ屋、簡単な博物館があります。
    いろいろな注意書きが!
    地元の小学生たちがたくさん来ていました。
    みんな日本人に興味津々です。
    博物館を見たかったんですが、ガイドさんがどんどん先へ行くので見られませんでした。お金を払ったオーナーなんですが、意外に自由がなかったです…(´;ω;`)
    なんか楽しそうな展示です。

    AEDを背負ったガイドさんと、私と同じツアーに参加したスチュワーデスさん。

    道の途中には洞窟にまつわるエピソードが描かれたタイルが展示してありました。
    これはリトルフットと呼ばれた化石の足骨です。
    とても保存状態が良く、木をつかむのに適した指と二足歩行ができた足をもっていたそうです。
    アウストラロピテクス・アフリカヌスの「ミセス・プレス」の横顔。
    発掘された頭蓋骨を復元したものですが、実際は若い男だったそうです。
    階段を上がり、少し高いところに出ました。
    古代の日時計です。(といっても本物じゃないけど)
    棒と石のくぼみを使い、正確な時間を割り出していたそうです。
    いよいよ遺跡へ突入!
    急な階段をガイドさんと降りていきます。
    ある程度降りたところで地上へ振り返ってみました。
    太陽がまぶしいです。
    地下はアリの巣のようにいくつもの道が分かれていて、広かったり、狭かったりしました。
    ヘルメットがないと頭が傷だらけになっていたでしょう。
    最奥部には地下水がわき出ている地底湖があります。
    一ヶ月前はこの地底湖の水が大増量し、観光が禁止されていました。
    なんでもこの地底湖でダイバーが行方不明になり、遺体はまだ見つかっていないそうです…。
    フィリップ・トバイアス氏
    スタークフォンテン洞窟群の発掘に功績を残した方だそうです。
    上から見ると、かなり下の方に設置されていることが分かります。
    スチュワーデスさんもご満悦!
    ブルーム博士とのツーショットです。
    「ミセス・プレス」を発掘し、南アフリカ考古学界を発展させた博士です。
    よく見ると博士の鼻が光ってます。
    触ると頭が良くなるそうです。
    私も入念に触ってきました。
    小学生たちが説明を聞くため集まっています。
    とても行儀が良くて可愛いデス。
    洞窟の上部を歩きます。
    昔は肉食獣がこの辺でアフリカヌスを狩っていたそうです。
    案内板には詳しく化石が発掘された場所を説明してくれます。
    観光客には開放していないのが残念です。
    まぁ…自分のご先祖…とは言えないけれど、多少はつながりのある人類たちがこの地を歩き、景色を見ていたのかと思うと、なんだか不思議な感じがします。
    最初は南アフリカなんて無謀だったかな…と思いましたが、やはり来て良かったなぁとしみじみ思いました。
    白い石灰岩が頭を出していますが、風化して表面もおだやかに見えます。
    しかしところどころに穴が!
    こんなところから下へ落ち、そのまま化石になってしまったのかと思うと、こういう裂け目も結構怖いなと思いました。
    発掘現場が見えてきました。
    ここからいくつもの貴重な化石が発掘されています。
    足場の悪い遺跡に見学用の橋がかけられています。
    時々説明会などをやっているようです。
    遺跡を見学する人たち。
    冬なので草も木も寂しげです。
    出口付近に作業場があり、複製を作っているところを見学できます。
    ちなみに博物館は複製だらけでどれが本物か、よく分からないほどです。
    7キロ移動してマロペング博物館にやってきました。
    景色はあまり変わりません。
    目の前の丘を目指して歩きます。
    途中、ミヤゲ屋の前を通るので、本とか買うならここで。
    「ミセス・プレス」の模造品がこんなところに!
    まるで古墳のように見えますが、普通の博物館で、地下はカリブの海賊(みたいな物)があり、丘の上はホテルとなっています。
    世界遺産だよぉ〜と垂れ幕に書いてありますね。
    全裸でウエルカム!
    アウストラロピテクス・アフリカヌスさんでしょうか。
    近代的なホールにビックリ。
    目の前には南アフリカの地図が!
    ○は化石が発掘された場所です。たくさんありますね。
    縦に線を描くように遺跡が点在しています。
    まず地下へ降りて、地球の誕生を体験できる水上ボードに乗ります。
    なぜボート?
    でも面白かったです。
    音がド迫力でした。
    氷河期のコーナーは冷たい風が吹いたりと、演出にも力が入っています。
    普通の展示コーナーに入り、いよいよ見学です。
    骨、骨、骨で、私は大喜びです。
    スタークフォンテン洞窟を形成する石が展示されています。
    名前は「dolomite」
    日本語名は「苦灰石(くかいせき)」
    石灰岩に似てますが、ちょっと違うそうです。
    展示室に入ると丸い透明な玉がいくつもぶら下がっています。
    中にはアフリカを代表する骨たちが入っていました。
    これは「ミセス・プレス」ですね。
    たぶんレプリカ。
    上にあるので良く見えません。
    他にも色々とありますが、この光景は萩尾望都先生の「精霊狩り」にソックリと思いました。
    展示室の本気度が分かるコーナーが登場しました。
    各種復元模型が勢揃いです。
    とってもリアルで怖いくらいです。
    最強の存在感を醸し出している姐さんは、「ホモ・ハイデルベルゲンシス」。
    この姿、とってもリアルです。
    その他、猿人とホモ属の比較などがありますが…よく見るとイケメンが!
    拡大してみました。
    「ホモ・エルガスター」
    とってもイケメンですね。
    第2展示場は人間の体や太古の動物たちと電話で会話出来るゲームなど面白い物がありました。
    マロペング博物館の裏手に回ると、そこにはホテルが…。
    下は博物館、上はホテルという、なんだか妙な建物です。


    ■旅スケッチ

    アフリカヌス危機一髪
    その後、穴に転落

    スタークフォンテン洞窟の泉に向かう

    ベルゲンシスのおばさん


    「Google Earth」で博物館を探すと妖怪がいました。
    どうしてこんなことに…。


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