遺跡馬鹿−シチリアとマルタ島は遺跡だらけ2


◆ シチリア島の遺跡について

    ▼イタリアといえばローマ帝国。それゆえ遺跡のほとんどはローマ人の手によって建設されたとおもわれる人も多いと思いますが、これらの神殿群はギリシャ植民都市時代に築かれたものです。
    またエトルリアの文化も大きな影響を与えています。

      ◎「エトルリア」 [Etruria]
        イタリア中西部の古名。現在のトスカナ州とウンブリア州の一部の地域。
        エトルリア人は紀元前八世紀頃から、建築・青銅器などにエトルリア(エトルスク)美術と呼ばれるすぐれた作品を残した。
        大辞林 第二版より

    ▼ギリシャ植民都市時代(マグナ・グレキア)の建造物の特徴

      1.金がかかっていること
        地中海貿易で大いに儲けた島民は、祖国ギリシャよりも繁栄し、自分たちの勢力を示すために大きな神殿をバンバン建てていきました。


      2.ギリシャ本土と比べると、内部構造が複雑になっていること
        アテネのパルテノンよりさらにもう一室多いのが特徴です。

      3.ドーリス式とイオニア式をミックスした構造であること
        本国ギリシャの神殿と違い、内部構造が少し複雑になっています。アテネにあるアクロポリスが2Kの2×4住宅とすると、セリヌンテの神殿は3LDKの田園調布一戸建てという優雅さがあります。

        「ドリース式」
        古代ギリシャ建築の柱の様式の一。
        先細りの太い円柱と針形の簡素な柱頭をもつこと、礎盤のないことなどが特徴。パルテノンはその典型。

        「イオニア式」
        古代ギリシャ建築の柱の様式の一。
        イオニア地方に興ったもので、ドリス式に比べて優雅。柱は細身で礎盤があり、渦巻形の柱頭をもつ。

        大辞林 第二版






        内部構造の違い

        図が細かいのでわかりずらいと思いますが、パルテノン神殿は内部がゆったりとして、巨大な神像を飾るのにちょうどよい大きさを取っているのに対して、セリヌンテのE神殿は内室を小さめに取りながらも小部屋を多く造っています。

        セジェスタの神殿になると、柱のみが立っていて、内室もなければ、祭壇も作られていません。
        工事が途中で放棄されたなどの説明もありますが、普通、柱を立てる前に内部を作るのですから、意図的に神殿内をがらんどうにしたとしか考えられないです。





◆ シチリア島遺跡めぐり

    ★遺跡馬鹿のスケジュール
      (すごすぎて参考にならないと自分でも思う)

    バスの本数がとても少ないので、毎日5時に起きて、6時にホテルを出、一番バスに乗り込むという毎日でした。

    ▼1日目はアグリジェント日帰り観光、閉館ぎりぎりでカプチン派のカタコンベ見学。
    ▼2日目は午前中パレルモの州立考古学博物館。10時30分(日曜日時刻)のバスでマルサラ(平日17本、休日5本)へ移動し、4時から考古学博物館へ。
    ▼3日目は午前中はモツィア島で遺跡めぐり、午後はトラパニに出てからセジェスタへ。非常に交通の便悪し。
    ▼4日めは荷物を持って、列車でカストロベルトへ移動し、ここからセリヌンテ遺跡へ。
    見学後、アグリジェントへ出てバスを捕まえ、カターニャへ向かう。
    ▼5日目夜、船に乗るため荷物を担いだまま、シラクーサ見学へ。へとへとになりながらカターニャへ戻り、乗船手続きをする。

    ★夜7時、船は出航。しかし30分ほどで碇をおろし、マルタ島の天候待ちと言われ、そのまま24時間、船は微動だにしなかった。




◆ マルタ島遺跡めぐり

マルタ島は佐渡島の半分しか面積がないため、すぐ目的地に着くのが嬉しい。
また最近は日曜日も公開する博物館も増えているので、1日を有効に使うことができる。
    ★遺跡馬鹿のスケジュール(のんびりペースで回りました)

    ▼1日目は朝、船が港に着く。バレッタのインフォメーションでゲストハウスを紹介してもらう。
    午後は市内観光。考古学博物館は1階のみの公開。
    ▼2日目は午前中、「イムディナとラバト」へ向かう。
    聖パウロの地下墓地−聖アガサの礼拝堂と地下墓地−聖パウロの洞窟を回り、イムディナの城壁そばのローマ古美術館へ。
    次にイムディナのカテドラルを見て一度バレッタに戻る。
    午後はハガール・キムとムナイドラへ向かう。が、係員の都合で3時30分で追い出される。
    ▼3日目はタルシーン見学へ。午後はモスタのカテドラル見物へ。
    ここの見所はローマのパンテオンにつぐと言われる巨大ドーム。
    第2次世界大戦の時には大砲のたまが屋根を突き抜けて落ちてきたそうです。
    不発だったので、そのたまは記念に展示されています。




◆ 旅の拠点(おやすみ処)

    シチリア島

      パレルモ 「HOTEL ELENA」 P.zaG.Cesare14 4万8千(バス・トイレ共同)
      駅を背にすると右手の方向。ちょっと陰気な感じもするが、駅に近いし、バス会社通りにも近いので、非常に便利でした。
      ただ、車の音が聞こえてくるので、音に神経質な人には向かないかも。
      マルサラ 「Alhergo Gorden」−(住所はあとで)4万5千(バス・トイレ共同)
      駅に近く、便利。殺風景な外装にちょっとビビリますが、内装は可愛く、テレビも暖房もついていました。
      カターニャ 「EUROPENSION」−(住所はあとで)4万(バス・トイレ共同)
      ロータリーに面しているので、わかりやすいです。宿の親父は英語できません。
      写真だと3階のフロアになります。




    マルタ島

      バレッタ 「CORONATION GUEST HOUSE」 4.50リラ(バス・トイレ共同/朝食付き)
      10E,M.A.VassaV Str,Valletta.
      Tel 237652 
      美術館の前と通り過ぎ、2つ目の通りを右に下って行くと看板がでています。
      とても静かで、落ち着けます。朝食は確か8時から9時の間。
      朝のおやじはスーパーマリオが帽子を脱いだような感じ。
      夜のおやじはちょっと哲学入っているが、優しい人です。
      ゲストブックがあるので、着いたらまずこれを読んで情報を集めよう。


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