コンチキ号博物館とヴァイキング船博物館(Kon-Tiki Museet & Viking Ship Museum)

北極圏の岩絵群



    冒険好きな人なら誰でも一度は読んだことがあるノルウェーの人類学者、 トール・ヘイエルダールが書いた『コンチキ号漂流記』
    なんとオスロにはそのコンチキ号(もちろん本物)が展示してあると知り、さっそく見に行ってきました。
    あこがれのコンチキ号に会える…ワクワク・ドキドキの訪問でした。

    そしてもう一つはヴァイキング船!
    オーセベリ船と呼ばれる船の美しさを写真で知ってから、是非実物を見たいと思っていました。
    これらの船はヴァイキング時代(西暦800年頃)に埋められました。 デンマークですでにヴァイキング船を見たことがありますが、オーセベリ船の美しさは格別でした。
    しかしオスロの人気スポットのため、と〜〜〜〜っても混雑していました。


    【関係サイト】
    コンチキ号博物館


コンチキ号博物館紹介

コンチキ号博物館とヴァイキング船博物館は市内から少し離れた場所にあります。
そこへは船が出ているので、ミニクルージングという感じで乗ってみることにしました。
天気はやや曇りがちですが風が気持ちよかったです。
フィヨルド内なのであまり揺れません。20分ほどで博物館エリアに到着しました。
これが博物館の入口です。
質素な入口ですが中はスゴイです。
向かって右手にモアイ像がありました。
入口の壁に埋め込まれているのは、船名の元となったコンチキ神のレリーフです。
ジャァ〜ん!これが本物のコンチキ号です。
1947年にペルーから出航し、ポリネシアまでの102日間の航海をこの船が達成したわけですが、近くで見るとそのおおざっぱな作りにビックリです。
裏側にまわると寝泊まりする小屋が現れました。
これは”むしろ”で屋根を作った掘っ建て小屋で、冒険者たちはここで寝起きしていました。
風通しも良さそうでした。中は新しいゴザが敷かれているせいかこざっぱりとした空間になっていました。
ぐっと近寄って筏を写してみました。
バルサ材などを組み合わせ、ロープで縛っただけという構造です。
小屋の入口です。
館内は照明を落としているため薄暗いので写真撮影には苦労しました。
この小屋はオトナ3人ほど寝られるスペースがあります。
博物館はいくつか部屋に別れ、各部屋で船や地域についての情報を展示しています。
この不気味な展示室はコンチキ号の真下にあります。
船の底を見られるようになっているのですが、海中の再現が過激すぎてサメや魚など、薄暗くてひんやりした 空間はまるでお化け屋敷のようでした。
とにかくサメのギロっとした目が怖かったです。
ラー号です。
古代エジプトと南米は船での交易があったことを証明するため、エジプトの葦で船を造り、モロッコから大西洋へと乗り出しました。
帆は日の丸旗に見えますが、太陽神「ラー」をデザインしたものだそうです。
ラー号の裏側です。工事現場の足場みたいになっています。
ヘイエルダール氏が描いた設計図です。
割とおおざっぱですが、生で見る設計図は感動でした。
ラー号の葦の部分を見てみると、注連縄みたいに太く葦が束ねられていて、その迫力に圧倒されました。
それにしてもこんな性能で海へ出ていくなんて勇気があるなと思いました。
館内ではコンチキ号のビデオも上映されていました。
波に翻弄される木の葉のような船を見て、自分にはぜったいマネできないと実感しました。
博物館前に立てられていたコンチキ神です。
ボリビアのティワナコ遺跡に本物が立っています。



ヴァイキング博物館紹介

どしゃぶりの雨の中、ヴァイキング船博物館にやってきました。
コンチキ号博物館から歩いて15分ほどです。
バス停はすぐ近くにあります。
博物館に入る前に場所と時刻を確認しましょう。
入ってすぐに会えるのが「オーセベリ船」です。
博物館の顔的存在で、とても美しいです。
竜骨に彫刻がされていました。
これがとても素晴らしいです。
オーク材に彫られていますが、とても繊細な線を見ることが出来ます。
発掘された時の状況です。
一見するとキレイに形を保っているように見えますが、木材はバラバラで形もゆがみ、発掘作業はとても大変だったそうです。
この船からは女性の遺体が2体見つかったそうです。

破片を繋ぎ、土の重みで伸ばされてしまった木材を曲げ直し、やっと復元させたそうです。
船の破片は全部で2千個もあったそうで、それを丁寧に継ぎ合わせたそうです。
もろい木材を保存するため、当時行われたのは「明礬(ミョウバン)」液で木材を煮て丁寧に乾かし、亜麻仁油を染みこませる方法です。
この作業のおかげで75年たった今でも美しい姿を留めています。
トゥーネ船です。
他の船と比べると地味です。
船体には当時の鉄びょうがしっかり残っています。
ゴックスタ船です。
保存状態がとても良かったそうです。
船の中から男性の遺体が見つかっています。
この船は盗賊によって金品は盗まれましたが、小舟や盾などが残されていました。
オーセベル船から発掘された鍋です。
大きな鍋で船乗りたちが煮炊きに使っていたようです。
これもオーセベリ船から出土したソリです。
全体に美しい彫刻が施されています。
オーセベリ号から発掘された靴です。
女性用らしく、左右の形が違っています。
埋葬者の女性は病気で足が腫れていたので、それに合わせて作られたようです。
この頃の靴はまだ底が厚くないそうです。
入り口の様子です。
ミヤゲ屋の様子です。
色んな国の言葉で書かれたパンフレットが売っています。
もちろん日本語もあります。
最初にここでパンフレットを買い、それを読みながら見学するのが効率良いと思います。




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