牛石-Toros de Guisando(マドリッド)

    どうやらこの地方にはケルト時代に作られた石の牛があちこちにあるそうです。
    観光客が多く訪れる『アビラ』にはこれとよく似た石牛があり「ベロコ」と呼ばれているそうです。
    ただアビラの石牛はよそから運び込まれたモノで古くからあるわけではないです。
    その点、この石牛たちは古来からここに置かれている、とっても貴重な石牛たちなのです。
    というわけで、マドリッドから市バスで行けるというので行ってみたら…ずいぶんと歩きました。
    起点となるバス停は、「SAN MARTIN DE VALDEIGLESIAS(サン・マルティン・デ・バルデイグレシアス)」です。
    マドリッドから1時間くらいです。
    そこから歩いて…2時間くらい?
    途中、店がないので水はあった方がいいかも。



    キレイに舗装された道…ここを山に向かって歩きます。
    ここもサンチャゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路です。
    歩き疲れて泣きそうになった頃、看板が見えてきます。
    「トロス・デ・ギサント」
    道路と遺跡の間には低い石壁が作られています。
    ジャーン! ついに対面しました。
    キレイに整列した石牛たちです。
    さりげなく2千年もここに立っているのです。
    ある1匹は顔がなくなってます。
    こういうのは見ていてもツライです。
    お腹の部分がえぐれている牛もいます。
    どの牛も意外と大きく、背に乗るにはちょっと大変そうです。
    お尻です。
    お尻アップです。 近くから顔を見てみました。
    たるんだ皮膚まで彫り込まれていて、作られた当時はかなりリアルな造形だったのではないかと思います。





    ■SAN MARTIN DE VALDEIGLESIAS(サン・マルティン・デ・バルデイグレシアス)情報

       目に付いた面白いモノを紹介します。

    石牛の視線の先にそびえる山です。
    キレイな円錐形をしていて、まるでピラミッドです。
    ケルト人がこの山を意識して石牛を彫ったような気がします。
    石牛近くの丘は大きな石がゴロゴロしていて、石牛もこの辺りの石を使って彫られたのだなということが分かります。
    写真の石はポツンと岩棚に乗っていて、なんとも面白いです。
    こんなところで「エスピゲイロ」を見つけました。
    ケルトの文化が色濃く残る北部海岸にしかないのかと思っていたんですが、なんとマドリッド近郊にもケルト人の文化がのこっていたのかと驚いてしまいました。 この写真はバスの中から撮ったのですが、意外とキレイに撮れてて良かったです。