パリの国立考古学博物館

意外と盛りが少ない博物館



    ルイ14世が住んでいたという由緒正しい城を改造し博物館として使っているので内部の装飾はため息が出るほど素敵なのですが、肝心の展示品は少な目なので、期待していくと「えっ、これだけ!」と声に出てしまうでしょう。
    でもフランス出土の遺物をざっと理解するにはちょうど良い分量とも言えると思います。
    国宝級のお宝もあるので楽しんで見学できます。




    【関係サイト】
    公式サイト http://www.iceman.it
    行き方:RER A線サン=ジェルマン=アン=レー(Saint-Germain-en-Laye)駅より徒歩。


博物館紹介

博物館内です。
一回は主に先史時代の遺物が展示されていました。
周囲の照明を落とし、ガラスケース内のみ明るくしてあるので、集中して展示物と向き合えます。
ラスコー辺りで使われていた顔料と顔料を砕くのに使った石皿です。
顔料は天然鉱物なので細かく砕かないと絵の具として使えないので、この石皿も大活躍したでしょうね。
あまり知られていないけど、この女性頭は世界最古の「人頭像」なのだそうです。
名前は「ブラッサンプイの貴婦人(La dame de Brassempouy)」と呼ばれ、作られたのは今から約2万2000年前のものらしいです。 とても小さく、高さは3.65センチ、幅は約2.2センチです。
マンモスの牙に細工された女性のキレイにカットされたヘアスタイルなど面白いなと感じました。
洞窟に壁画を描いていた頃の人たちが作ったモノです。
馬の頭が3匹、キレイに彫り込まれています。
この細かい作業を石器だけで行ったのですからすごいです。
伸びやかで躍動感を感じさせるデザインが眼を惹きました。
馬がこの時代、多く描かれています。
どうやらアラブ馬らしいのですが、この時代にもいたんですね。
石に彫られた牛です。
線刻ですが力強さを感じました。
2階です。
色んな時代、場所のモノが雑多に置いてありました。
天井部分の造りが美しいです。
スペインで捕獲されたケルト人が作ったらしいと言われる「牛」の石像です。
小さいですが特徴を良くとらえていて可愛いです。
スペインにはこの「石牛」があちこちにあるそうです。
お尻の部分です。
博物館の外に出て、何気なくお堀をのぞいたら、なんと先史時代の墓が移築されていました。
近づくことは出来ないのでカメラの望遠機能を使って撮影してみました。
小さいけれど、なめらかに表面を削られた蓋石が眼を惹きます。 面白いのは中間の壁石に穴があいていることです。
スペイン辺りには似たような穴あきがあるので、そっちの方から運んできたのかもしれません。




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