スベシュタリ古墳群(世界遺産)

ルーマニアと国境を接する街「ルセ」でタクシーを雇い、スベシュタリ遺跡まで行って来ました。

案内所です。
ここでチケットを買ったり、参考資料を買うことができます。
トイレもあります。
売店やレストランはないので食料や水は持参した方がいいです。
古墳の周囲は緑の丘陵地で、目をこらすと遠くにポツン、ポツンと似たような古墳が見えました。 遺跡マップです。
拡大図

点々と描かれている緑色の○印が古墳です。集中するように、たくさん作られているのが分かります。


古墳遠景

事務所を出て、白く舗装された道を歩いていくと古墳が見えてきます。
【THRACIAN ROYAL TOMB】

王様の墓に到着しました。
「王の墓」と書かれた看板の後ろに古墳の入り口があります。

入り口は自動扉です。
内部では靴の上から専用のビニール袋を穿いて見学します。
遺跡内は撮影禁止なので購入したパンフで様子を説明します。

実際はもっと照明が明るいので細部まで見学できます。
一見すると建物のように見えます。
アーチを描く屋根のデザインがとても美しいです。


墓室を外側から見たところです。
小さな教会のようです。
内部の見取り図です。
正面に石棺があり、横にも石棺があります。正面の石棺は王が使用していたモノで、横が王妃のモノだそうです。
入り口横には小部屋があります。
ここからも遺骨が発掘されたそうです。


内部の彫刻です。

女性たちが桟を支えています。
女性をアップにしてみました。
髪を伸ばし、後ろに流しています。
彼女たちは半人半植物の立像でドレスの裾は緩くカーブし、生命力溢れる植物をモチーフにしていることが分かります。
この像には色がうっすらと残っています。
正面の女性より、やや年増です。
若い女性と年増な女性を並べることで、若さと老いを強調しているそうです。

上部には墨で描かれたような絵が残されています。 線を強調してみました。

女神が馬に乗った貴人にオリーブの冠を渡しています。
一説によるとこの貴人はアレキサンダー大王ではないかと言われています。
古墳の看板です。


二つ目の遺跡です。

崩壊がひどく、格納庫のような建物の中に納められています。
残っているのは奥壁の部分だけで、天井も壁も崩落していました。
奥壁に近寄ってみました。
表面をなめらかに整えた石材を丁寧に積んであるのが分かります。
黄身がかった石色の美しさは優美です。


神殿遺跡の地図です。

古墳近くに宮殿跡が残っていました。
宮殿があったところだそうです。
土台しか残っていません。
発掘された石垣です。
この宮殿にトラキアの王が住んでいたそうですが、往時の面影はないです。


地図番号「1」の正門です。

外から撮影しました。壁と壁の間が狭いです。
石垣の積み方が分かるように撮影してみました。
大小の石をバランス良く積んでいるのが分かります。
床に塗られた漆喰跡だと思われるモノ。



近くの岩山の壁に何か彫られているのに気がつきました。

望遠で撮ってみると…どうやら馬のようです。首から下は風化が激しいですが、頭部は良く残っています。
この近くには「マダラの騎士像(世界遺産)」という彫刻があるのですが、それと同じように記念碑的な意味で作られたモノかもしれません。
遺跡まで連れてきてくれたタクシーです。





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