遺  跡  本  の  紹  介

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    巨石  イギリス・アイルランドの古代を歩く
      巨石
      巨石
      著者:山田英春
      出版社:早川書房
      サイズ:単行本/287p
      発行年月:2006年06月

      著者サイト:Studio B.U.G.

      評:
      全ページがフルカラー印刷なので重量感&ゴージャスです。
      普通の遺跡本と違うところはレンズと岩肌の距離がとても短いことです。
      風雨にさらされ、粗くむき出しになった岩肌の毛穴の奥の奥まで写しています。
      こんなに石と向き合っている遺跡本は今までなかったと思います。

      もちろんゴツゴツとした無骨な巨石ばかりではなく、風景に溶け込んだ幻想的な遺跡たちの写真も味わい深く、書面から湿度や音まで感じてしまいそうでした。
      その素晴らしさは表紙を見ていただければ分かっていただけると思います。「ドルメンと太陽」美しすぎます。


      掲載されている巨石写真の量はとても多く、それだけでも満足なのですが、遺跡を紹介する文章も素晴らしいです。
      遺跡にまつわる小さなエピソードまで丹念に取り上げていて、読めば読むほど石に興味が湧いてきます。
      立入禁止のストーンヘンジに許可をもらって撮影に望んだり、あいまいな地図を頼りに原野をさまよい歩いたり…。
      撮影の苦労話の裏側には石への興味を隠しきれない、子供のような好奇心を持った著者の姿が浮かんできます。
      それにしても地元の人たちがいかに巨石を大切に守り抜いてきたか、この本を通じて知ることができました。
      小さな村の妖精物語に興味がある人にもお勧めしたい一冊です。



    フランスの洞窟壁画を訪ねて

      フランスの洞窟壁画を訪ねて

      フランスの洞窟壁画を訪ねて
      著者:長坂 宏
      出版社:新風舎
      サイズ:B6判
      ソフトカバー/112p
      評:
      フランスの洞窟壁画に興味をもつキッカケを作ってくれた本です。
      コツコツと洞窟を訪ね、壁画との出会いや感動を丁寧につづった本は読んでいても楽しく、特にトロッコ列車のある洞窟を紹介してある部分は楽しくて何度も読み返してしまいました。

      1万8000年前の絵をモダンピンクで装丁するというデザイナーのセンスも素晴らしいです。
      古い人たちが描いた絵は決して古くさい絵ではないという気持ちがこめられているように感じました。

      フランスの洞窟壁画を知るには最適な一冊です。


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