遺跡馬鹿−トルコの遺跡と博物館


所在地 遺跡名  
イスタンブール トプカプ宮殿 歴代スルタンが暮らしていた宮殿が博物館として観光客に開放されています。
ここでの見所はスルタンが集めた宝石の数々と中国や日本から運ばれた陶磁器コレクションでしょう。
陶磁器は大きなものも多いので、なかなかのお宝です。
トルコの地で伊万里の大皿に対面できるのは、ちょっと嬉しくなります。
もちろん世界最大のエメラルドも素晴らしいです。
イスタンブール ドルマバフチェ宮殿 ヨーロッパのゴージャスなお城などは行ったことがないので、この宮殿は今のところ、私にとって一番ゴージャスなお城です。
ここはトルコの初代大統領ケマル・アタチュルクが執務していた宮殿です。
贅沢に、お金がたっぷり使われているのが本当によく分かります。
ガイドと一緒に宮殿内をまわります。
見所は一番最後に案内されるホールです。
内装もゴージャス、贅を凝らした調度品もゴージャス、本当に唖然とする美しさです。
そして最後は海に面した窓を開けテラスに出て出口へ向かうのですが、その心憎い演出も好印象。
入場料が高いので訪れないバックパッカーも多く、ちょっともったいないです。
イスタンブール ブルーモスク(スルタンアフメット・ジャミイ) トルコには素晴らしいモスク(ジャミイ)が多いですが、最も美しいモスクといえばやはりこのブルーモスクでしょう。
柱に描かれたアラベスク模様の美しさとステンドグラスを通して差し込む光の効果がよりこの内部の荘厳さを増幅させています。
観光に疲れたときはこのフロアに座り、ぼーっとするのも最高です。
イスタンブール アヤソフィア 東ローマ帝国時代にギリシャ正教の大本山として造営されたのが、このアヤソフィアです。
赤い壁の色もトルコの青い空に映えてとても美しいですが、やはりここの見所はその内部に残るビザンチン様式のモザイク画でしょう。
しかし日本人はなかなかビザンチン様式のイエスや聖母マリアなどの良さが分からないのが本当の所じゃないかなと思います。
なぜなら人々の表情も乏しいし、ドラマチックな画面構成もないから、ちょっと取っつきにくいからです。
できればビザンチン様式の知識もちょっとは欲しいところですね。
イスタンブール 地下宮殿 昔はゴンドラで地下水路を見学していたそうですが、今では歩きやすい桟橋がかけられ、メドゥーサの首まで簡単に行くことができます。
どこまでも続く柱にスポットライトがあてられ、幻想的な雰囲気ですが、にぎやかすぎてちょっと残念です。
イスタンブール ヴァレンス水道橋 コンスタンチヌス帝の命により造られ378年に完成した水道橋です。
長距離バスターミナルの近くにあるので、是非行ってみて下さい。
イスタンブール イスタンブール国立考古学博物館 遺跡の宝庫であるトルコはどこへ行っても遺跡だらけ。
当然、この博物館も遺物満載のお宝だらけです。体力・気力を100%ためてから、訪れてほしいです。
ここの目玉はやはり「アレキサンダー大王の石棺」です。
とにかく大きい。石棺の側面に彫り込まれたレリーフが素晴らしい。
本当にアレキサンダー大王の墓という確証はないのですが、もしそうだったら、嬉しいです。
イスタンブール カーリエ博物館 トルコの数ある教会のなかで最高に気に入ったところがこの博物館でした。
博物館と言っても何かが展示されているわけではありません。
ここの見所は13世紀頃に描かれたビザンチン様式のモザイク画です。
「またモザイクか…」と思うでしょうが、ここの特徴は以下の通りです。
  • 聖母マリアの半生が描かれている。
  • イエス・キリストの半生が描かれている。
  • ひだのよった服の裾がしっぽのように上向きになっている
  • 日本語のガイドブックの質が高い
とにかく取っつきにくかったビザンチン様式に対して、拒否反応なしに感動出来る場所です。
イスタンブール モザイク博物館 観光客は少ないですが、ローマ時代のモザイク道路が見学できる、貴重な博物館です。規模は小さいので時間つぶしに最適です。
イスタンブール 軍事博物館 トルコの軍隊や戦争に関する展示がありますが、この博物館の目玉はコマーシャルにも使われた「オスマン時代の軍楽隊の演奏」です。
当時の衣装で演奏してくれるのも楽しいです。
イスタンブール近郊 ルメリ・ヒサール メフメット2世が1453年に造らせた要塞。海沿いにあるので、城壁に登ると気持ちのよい風にふれることができます。
半日あれば十分行って帰って来れるので、是非行ってみてください。
チャナッカレ トロイ

トロイといえば木馬です。
遺跡の入口にはホメロスの叙事詩「イーリアス」に紹介されたのと同じサイズの木馬が復元されています。
商人シュリーマンが財宝目当ての乱掘を繰り返したため、現在も考古学者を悩ませることになりました。
なぜならトロイの遺跡と一口に呼んでも、その場所には9層もの都市遺跡が築かれていたからです。
私たちがこの遺跡を見学するのもけっこう大変です。
看板に沿って見学していっても、古い順に見学していくわけではなく、さまざまな時代の遺跡が入り乱れているからです。今、目の前の遺跡が何時のものなのかが分からなくなるのです。
ですから入口の売店で日本語のガイドブックを購入するのが賢明です。
ガイドブックにはトロヤ兵が木馬を入れるために壊した壁やシュリーマンが財宝を発掘した場所が載っています。見落とさないように。
セルチュク エフェス 詳しい説明はガイドブックに任せますが、ここの見所は石化した貝を遺跡で拾えることです。
昔は遺跡の近くまで海が広がっていて、多くの船が出入りしていたそうです。
今は海まで数十キロ離れています。いかに多くの時が流れたかを感じました。
セルチュク エフェス考古学博物館

エフェス遺跡から出土した遺物が展示されています。
ここの目玉は無数の乳房を持つアルテミス像です。
豊穣を願ってこのように乳房をたくさん付けたそうです。
パムッカレ 石灰棚(遺跡じゃないけど)

「某マイルドセブンの白い世界」のCMで日本でも知られるようになったこの石灰棚。
そんなに広くはないけれど、本当に真っ白でとても綺麗です。
パムッカレ ヒエラポリス 石灰棚を登り切り、更に上へ行くと、紀元前2世紀頃の遺跡があります。
規模は小さいですが、散歩するのに丁度いいです。
遺跡の近くには「パムッカレ・モーテル」というホテルがあり、ここのプールには遺跡に立っていた柱が沈んでいて、なかなか素敵です。
見るだけでも良いですよ。
フェティエ アクロポリス岩窟墓 全くの無名遺跡なのですが、紀元前6世紀頃、フィギリア人によって攻め亡ぼされたヒッタイト人たちが逃げてきてのがこの地中海沿いのリキヤ地方です。
ローマ色も強いですが、独特のリキヤ文化は岩窟墓や石棺などにその特徴が見られます。
海岸沿いに多くのリキヤ遺跡があるのですが、とりあえずフェティエを選んだのは、町中に岩窟墓があったからですが、規模はちょっと小さかったです。
真冬で観光客もいないため寂しかったです。
アンカラ アナトリア文明博物館
(ヒッタイト博物館
入口の売店でオールカラーのガイドブックが売られているので、是非購入し、参考にしつつ見学すると理解度もUP。
ここの目玉は「ヒッタイトのレリーフ」です。
現地からバキバキはぎ取ってきたレリーフがここに展示してあるので、じっくり味わって下さい。
また「スタンダード」と呼ばれるヒッタイトのシンボルはなかなか精巧に出来ていて、これが紀元前3千年から2千年に造られたのかと、ちょっとビックリしました。
あと復元されていたミダス王の墓も面白かったです。
アンカラ ローマ浴場跡 広大な敷地にぼつぼつと柱の土台が並んでいるだけなので、これがカラカラ帝式ローマ浴場と説明されてもぱっと想像出来ませんでした。
アンカラ アタチュルク廟
(遺跡じゃないけど)
トルコ建国の父「アタチュルク」が眠る建物。とにかく大きい。
この大きさを是非現場で感じて欲しいです。
ボアズカレ ハットゥシャシュ

ヒッタイト人の遺跡として有名です。
12月に訪れたため、観光客は一人もいませんでした。そしてとても寒かったです。
とても広い遺跡なので、普通はタクシーなどをチャーターするようですが、足に自身があるならやはりブラブラと歩くことをオススメします。
ここの見所は「スフィンクス門」でしょう。
遺構ばかりなのでちょっと飽きてしまいますが、やはりレリーフが現れると嬉しさも増幅されます。
このスフィンクスはけっこう可愛いです。


ヒッタイト王国

紀元前2千年頃にアナトリアに移住したインド・ヨーロッパ語系の民族が築いた帝国で、鉄器を初めて使用した民族として教科書に載っています。
エジプト王ラムセスU世との「カデッシュの戦い」は有名。
漫画では「王家の紋章」でアメリカ娘キャロルを狙う「イズミル王子」がヒッタイトの人として登場。


ボアズカレ ヤズルカヤ ヒッタイト人たちが祭る神々がレリーフとして残されている聖所がここです。
夕暮れ時に行ったので、薄気味悪さは格別でした。
岩場を利用して彫られた露天神殿で、奥のほうがより神聖な雰囲気がただよっていました。
途中、自然のトンネルなどもあり、ここが神を場所に選ばれたのがなんとなく分かりました。
トンガリ帽をかぶったヒッタイト人のレリーフはコミカルな感じもあります。
カッパドキア ギョレメ屋外博物館 多くの観光客で賑わうオープンミュージアム。
天気のよい日に行くと、白い岩肌が目にまぶしいほどです。
ここの見所は洞内に描かれたフレスコ画です。
室内に描かれたものは保存状態もまーまーですが、崩れた壁面に描かれたフレスコ画が太陽の光にさらされているという姿もなかなか味わい深いです。
カッパドキア トカル・キリセ

ギョレメ屋外博物館の手前にある岩窟教会です。
ここの見所は「カッパドキアの青」と呼ばれる独特の美しい顔料が多く見られることです。(似たような表現に「ポンペイの赤」というのがありますね。)
カッパドキア ウチヒサール

大きな岩山にボコボコと鳩の巣があけられている、不思議な風景。
頂上にはトルコの国旗がはためいています。
カッパドキア ゼルヴェ屋外博物館 ここもギョレメ屋外博物館のように、洞内に残っている絵などをみることが出来ます。
カッパドキア デリンクユとカイマクル

「川口探検隊」もここに謎を求めてやってきたことがあります。
地下に残る住居跡ですが、誰が何のためにこんなものを造ったのかという謎解きがいろいろ出ていますが、「核シェルター説」というのもありますね。
見学はみんなでまわるのですが洞内に一人きりになるとマジで恐いです。

写真は侵入者があった場合、通路を塞ぐための石の扉

カッパドキア ギョレメ村(遺跡じゃないけど) 一週間滞在していた間、毎日、奇岩によじ登り、あっちこっちと歩き回っていました。
今は観光地として賑わっていますが、4世紀前後からこの地に住み着いたキリスト教の修道士たちの生活を思うと、実は「静寂」という言葉が一番似合う土地だということを感じました。
ドウバヤジット アララト山(遺跡じゃないけど) ノアの箱船伝説で有名なアララト山です。なかなか美しいシルエットの山でした。
アマスヤ ミイラ博物館

小さな町なので、展示物もこじんまりとしていました。
ここの目玉は13〜14世紀のミイラで、乾燥しすぎなところがご愛敬。
アマスヤ ハゼランラル・
コナーウ博物館

古い民家をそのまま博物館として開放しています。
この地方の生活を知るにはちょうど良い教材です。
周りの雰囲気もよいので散歩がてら行ってみて下さい。
アマスヤ ワラム・カヤ・メザルラルの磨崖墓

岩壁に彫られた墓がみたかったので、行ってみたのですが、写真で見るよりすごく規模が大きく、感動しました。詳しくは遺跡レポートを見て下さい。
トラブゾン スメラ僧院

雪降る季節に行ってしまったため、公共バスもなく、タクシーをチャーターして訪問しましたが、霧のため、あの崖っぷちに佇む姿を見ることが出来ませんでした
(今思い出してもくやしい!)
ハーハー言いながら僧院にたどり着き、壁面に描かれたフレスコ画を目にした時は、その荘厳さに後ずさりしてしまいました。
外は雪。静寂の中、廃墟の僧院はあまりに美しすぎました。


遺跡と博物館のトップに戻る

遺跡馬鹿のトップに戻る